初 恋


あと10日かぁ―――。

更衣室のロッカーの鏡の前で、ふぅーっと一度大きく息を吐くと扉を閉め、自分のデスクに向かう。
笹森 翼(ささもり つばさ) 24歳 都築化学株式会社 第一営業部で営業補佐をしている。
見た目は至って、普通の女の子。
実はみんなには内緒にしてるけど、あたしの家、つまり笹森家とは代々政治家の家系で、祖父は元財務大臣、父は衆議院議員というようにものすごくお堅いお家柄なのである。
にもかかわらず、あたしと言えば到底この家に似つかわしくない、性格の娘なのだけれども…。
それはさておいて、笹森家には家訓というものがあり、“子供の結婚相手は、当主が決める”。
そして、10日後にあたしはその相手と結納を交わす。

如何に、このあたしでもこれだけは避けることができなかった。
まぁ、一度試しに『付き合っている人がいるから、その人と将来一緒になりたいの』って言ってみたことがあったんだけど、何とお祖父ちゃんったら押入れの奥から何とかって言う名刀?らしい日本刀を持ち出してきてあたしの顔の目の前に突きつけたのよ。
『どこの馬の骨だ〜っ、ここへ連れて来い。、成敗してくれる!』って、時代劇じゃないんだからね。
慌ててお父さんが止めに入ったから助かったものの、一歩間違えたら孫のあたしとて命はなかったわね。
これが冗談じゃないところが、この笹森家の怖いところなのよ。

あたしは自慢じゃないけど、この歳になるまで男の人と付き合ったことがない。
もちろん、あっちの方も未経験。
だってしょうがないじゃない!初等科から大学まで女子ばっかりだったんだし、毎日車で送り迎えなのよ?こんなんで男と付き合う方が無理だって。
会社に入るまで門限は7時、今だって9時なんだから、こんなんじゃ遊びにも行けやしないわよ。
はぁ〜あ、あたしも一度くらい人並みに恋をしたかったな…。

あたしはずっとこんなことを考えていたせいか、飲み物を買おうと行った自販機の前でボーっと突っ立ったままだった。

「笹森さん、どうかした?」
「え?」

振り向くとそこに居たのは同じ第一営業部の都築 篤人(つづき あつと)、2年前にこの会社に入社した同期。
背は高くてわりとスタイルはいい、でも言っちゃ悪いけど彼はとにかくダサいのよ。
どこがって言われてもね―――分厚いメガネが悪いのか、髪形が悪いのか、趣味の悪いネクタイが悪いのか…。
それに存在感もなくて、都築なんて会社と同じ名前だからもしかして御曹司?なんて噂も立ったけど、誰が見てもそんな器じゃないものね。
人の噂は75日って言うけど、入社して1ヶ月もしないうちにすっかり噂も影も薄くなっていた。
でも、これが仕事はかなりデキルらしい。
だけど、あたしはこの人が嫌いじゃないのよ。
普段は無口なんだけど、結構話せばおもしろいし、困っている時はさりげなく助けてくれるから。

「あぁ、ごめんね。都築、先買っていいわよ」

あたしは、都築と彼のことを呼び捨てにする。
だって、都築君なんてなんか言いにくいんだもの。

彼は、「じゃあ、お言葉に甘えて」とコインを入れてブラックのボタンを押すと、なぜかもう一枚コインを入れて再び同じボタンを押す。
誰かの分も買ってるのかななんて見ていたら、おもむろに1本をあたしの前に差し出した。

「どうぞ」

『いいの?』ってあたしが目で合図すると彼は無言で頷いたので、「ありがとう」と素直に受け取ると二人で近くの椅子に腰掛けた。

「笹森さんにしては、珍しく元気ないな」

彼は、缶コーヒーのプルタブを引きながら言う。
そんなふうに見られていたなんて、よっぽどわかるくらいだったのだろうか?

「あたしにしては珍しくって、何よ。それって、いつも能天気だって言ってる?」
「そうじゃないけど、笹森さんはいつも元気ってイメージが強いからなぁ」

意地悪げに言うと都築は苦笑していたが、彼からこういうこと聞くのは何だか意外と思いながら、あたしも彼にもらった缶コーヒーのプルタブを開けてひと口飲んだ。
そう言えば、あたしがこれを買おうとしてたの、知ってたわけじゃないと思うんだけど。
―――あたしだって、たまには能天気でいるのも疲れる時があるのよ。

「ねぇ。都築がもし、名前も顔も知らない人と結婚することが決まってたらどうする?」
「え?」

都築はわけがわからないって様子で、あたしの方に顔を向けた。
そりゃぁ、そうよね?いきなり、こんなことを聞かれても…でも、何て答えが返ってくるのだろう。

「そうだな。そういう出会い方もあるかもしれないけど、俺はやっぱり相手のことをちゃんと知って、それで自分も好きになった人と結婚したいけどな」

―――そうよね、それが普通なのよね。
やっぱり、家が普通じゃないんだと思う。

「都築はそういう人、いるんだ」
「どうかな?」
「なんか、はぐらかされた」
「笹森さんは、そういう人と結婚することが決まっているのか?」
「え?」

あたしは、手に持ったコーヒーの缶をジッと見つめていた。

「あぁ、うん。家の決まりでね。親の決めた人と結婚するって」

あたしは我に返って、どうしてこんなことを都築に話しているのだろうと思ったが、何故か彼に聞いてもらいたい自分がそこに居た。

「ごめんね、何か湿っぽい話になっちゃって。あたしね、この歳になってまともに恋愛ってしたことないのよね。似合わないって言われそうだけど、大恋愛とかこれでも結構憧れてもいたのよ?それも叶わないのかなって…。あ〜ぁ、せめて初恋の人とデートくらいしてみたかったな」

あたしは、缶を椅子に置くと椅子の背に寄り掛かって両腕をグーッと上げて大きく伸びをした。

「似てるのよね都築って、あたしの初恋の人に。高校の時の数学の先生なんだけど、でも顔とかじゃなくて雰囲気がね。その先生、あたしのくだらない話でも真剣に聞いてくれたり、落ち込んでる時に声掛けてくれたり」
「俺じゃ、ダメか?」
「えっ?」

あたしは反射的に身体を起こして都築の顔を見ると、彼はいつになく真剣な面持ちだ。
―――都築、それどういう意味?

「俺でよかったら、笹森さんの叶わなかったという初恋の人とのデートに付き合うよ。まぁ、俺はこんなだから、理想とは程遠いかもしれないけどな」
「都築…」

そんな都築の優しさが、すごく嬉しかった。


週末、あたしは都築とデートをすることに―――もちろん、本気じゃない。
あたしが夢だった初恋の人とのデートを再現してくれるために。

+++

あたしと都築は、土曜日の10時に地下鉄の駅で待ち合わせていた。
彼にどこに行きたいのかと聞かれて、迷わず答えたのは横浜。
デートをするのなら、絶対横浜とあたしは決めていたから。

「笹森さん、ごめん遅くなって」

約束の10時より少し早い時刻に都築は、待合わせ場所にやって来た。
なのに謝るところは、都築らしいなとあたしは思ってしまった。
それより驚いたのは、彼がいつもと全然違ったこと。

「ちっとも、遅れてないわよ。でも… 」
「笹森さん?」

そんなあたしを都築は不思議そうな顔で見ている。

「あぁ、だって都築、会社と全然雰囲気が違うんだもの」

今日の都築は、一言で言うとめちゃめちゃカッコいい。
いつもの分厚い眼鏡を掛けていないからだろうか?それとも、髪型のせい?
服装だってとても洗練されていて、ちょっとしたモデルよりもいい男なんじゃないだろうか?
あたしは、知らず知らずのうちに都築に見惚れてしまっていた。

「笹森さんこそ、会社とは全然違うんだね。あんまり綺麗だから、別人かと思ったよ」
「は?」

会社でのあたしは長い髪を一つに結っていて、ほとんどがパンツスーツ。
着飾っても誰も誉めてくれないってわかってるから、そんな無駄なことはしない。
でも、今日は違うから。
そりゃぁ、再現だけど初恋の人とのデートだもの、目一杯お洒落して来たわよ。
でも、都築にそんなふうに言われるなんて思ってもみなかったから、ちょっと恥ずかしかったけど。
だから、素直にお礼の言葉なんて言うことはできなくて。

「お世辞でも嬉しいわ。だけど、そんなこと言っても何も出ないからね」

なんて、悪態をついてしまう。

「俺は、本当のことを言っているだけなんだけどな」

都築とあたしは、少し歩いて山下公園まで足を運んだ。

「う〜ん、海を見るのって久し振り。やっぱり、気持ちいいなぁ」
「俺も同じ。海を見るのなんて、学生以来だよ」

二人は手すりに捕まって少しの間、海を眺めていた。

「今日はあたしの我侭に付き合わせちゃって、ごめんね。都築、予定とかあったんじゃないの?」
「そんなこと、気にしなくていいよ。どうせ、暇だしさ」
「でも都築、彼女は?」

前に同僚の子から、都築が綺麗な女性と歩いていたのを見たという噂を聞いたことがあったのを思い出していた。
この前、話をしていた時にも『都築はそういう人、いるんだ』と聞いたら、はぐらかされたし。

「俺?見ての通りだからな。彼女なんて、いないよ。だから、本当に気にすることないって。それより、俺こそお節介なことして悪かったって反省してるんだよ」
「え?あたしは、都築に感謝してるわよ。あたしこそ、変なこと言って巻き込んじゃって申し訳ないって思ってるのに」

都築は、どこまで優しいのだろうか?
それと自分のことを少し、過小評価し過ぎているところがあると思う。
少しでも一緒に居れば、それはすぐにわかること。

「都築はもっと自信を持ってもいいと思うわよ?優しいし、人の話も真剣に聞いてくれるし。それに今日の都築は、すごくカッコいいもの」

あたしは、背の高い彼を見上げた。
彼はいつもの優しい顔で微笑んでいるけど、心なしか照れている様子。
そんなところは、何だか可愛いって思ってしまう。

「言われたことないから、照れるよ」

髪をガシガシかき上げる都築は、やっぱりカッコいい。
きっとワザとダサさを装っていただけ、こんな人に本当に彼女がいないなんて、よく考えてみれば信じられないことかもしれない。
―――先生には悪いけど、都築の方がいい男だわ。

「ねぇ、都築」
「ん?」
「写真、撮ってもいい?」
「いいよ」

あたしはバッグからデジカメを取り出すと、近くを歩いていた同年代と思われるカップルに声を掛けて写真を撮ってくれるように頼む。
携帯でも良かったんだけど、やっぱりちゃんとした写真を残したかったから。
あっ、こんなの結婚相手に見つかったりしたら、大変なんだろうけど…。
快く引き受けてくれた男性に海をバックに写真を撮ってもらうことにしたけれど、あたしが都築の腕に自分の腕を絡ませたら、彼ったらものすごく驚いて。
だってデートだもん、ちょっとくらいベタベタしたっていいわよね?
「ニッコリ笑って」と男性に言われるままに二人は微笑むとカシャっと数枚、画像を確認してカップルにお礼を言って別れた。
そして、早めに中華街に足を運ぶ。
朝食はきちんと食べてきたはずなのに見るもの全てが美味しそうに見えて、お腹がグ〜。

「都築、豚まん食べてもいい?」
「いいけど、昼飯が入らないんじゃないか?」
「大丈夫!これでも、大食いだから」

きっぱり宣言したあたしに都築ったら、思いっきり笑ってるしぃ。
太るのは気にならないわけじゃないけど、ここまで来て我慢する方が体に悪い。
だけど、都築もそんなに笑わなくていいでしょ?

「もうっ、都築ったらぁ。そんなに笑わなくてもいいじゃない」
「いや、ごめん。笹森さん、らしいなぁと思って」

都築の前でお上品ぶっても、しょうがないもの。
それより、早く豚まん食べましょ。
彼の腕を引っ張るようにお店の前に行くと「おじさん、豚まん2つ!」。
一個を二人で食べても十分過ぎる気がするが、2つ!と言ってしまったのだから、都築も食べなければならないということだろう。
「おいひぃ」と大口を開けて頬張っているそんなあたしを見て、都築はやっぱり笑ってる。
―――あぁ、都築みたいな人が結婚相手だったらなぁ。
どんな人かは会ってみなければわからないけれど、一緒にいても飾らない相手というのか、でも都築はあたしみたいな女はきっと好みじゃないんだろうな。
もっと、可愛くできたら良かったんだけど…。
暗くなりそうな自分を抑えて、残りの豚まんを完食した。

その後はしっかり中華を堪能して、これには都築も驚いていたけれど、元町や山手辺りをぶらぶらと歩いて回ったり、おしゃれな洋館でお茶をしたり、あまりにその時間が楽し過ぎて刻々と迫ってくる終わりが来るのが怖かった。
これが夢なら、覚めないで欲しい。

「最後に港の見える丘公園の夜景を見てもいい?」

本当に最後、できれば好きな人と来たかったけど、黙って頷いた都築とその場所へ。
綺麗な夜景に酔いしれて、全てを忘れてしまえればどんなにいいだろう。

「今日は、あたしに付き合ってくれてありがとう。とっても楽しかった」
「俺も楽しかったよ」

お互い他に何か言わなければと思っても、言葉が出てこない。
ただ、ベイ・ブリッジの灯りを見つめていた。

どれくらい、そうしていたのだろう?
名残惜しさを隠しながら、あたしが『そろそろ、帰ろうか』と言おうとした矢先に都築が言葉を発した。

「もう、思い残すことはない?」
「うん…ないって言ったら、嘘になるかな」

―――そうなんだけど…。
ここまでしてもらって、まだ何かあるっていうの?

「何?言ってみてよ」
「えっ、いいわよ。十分だから」
「ダメだよ。俺で、できることならするから」

うん…こんなこと言えないわよね?
いくら、都築でも…。

「あのね、あの…ほら、こういうシチュエーションだし…って、やっぱいい」

あたしったら、何ていうことを…キスして欲しいなんて、いくらなんでも言えないわよ。
本来、好きな人とするものだし、デートの再現だからってそこまで無理は…。

「笹森さん。そこまで言ったんだから、最後まで言ってみてよ」
「だってぇ…都築も嫌だと思うから」
「そうでもないと思うけど」
「え?」

彼はあたしが望んでいたことをちゃんとわかっていたのだろう、だけど…。
耳元で「目を瞑って」と囁かれてその通りにすると、唇に熱いものが重なった。
この歳になって初めてなんて化石みたいだけど、頭に血が上っちゃって、わけもわからずただ彼のシャツをぎゅって握り締めていた。

+++

晴天に恵まれた大安の日曜日、笹森家では朝から慌しく結納の準備が進められていた。
正式には仲人が両家を行き来するのだが、一度も顔を合わせないままというわけにもいかず、新郎側も一緒に笹森家に来ることになっていたのだ。
あたしは着慣れない振袖が窮屈で、それだけでげっそりしてしまうし、しかしこれで将来共にする相手が決まってしまうのかという諦めはなぜかそれ程感じられなかった。
それは都築とのデートで仮にも夢が叶ったから、かもしれない。

リビングで息を呑みながら待っていると、新郎側と仲人が時間通りに現れた。
両親と玄関まで出迎えたものの、失礼だけどあたしは顔を上げられずにずっと俯いたまま。
「本日はお日柄も宜しく、結納をおさめに参りました。お部屋を拝借させていただきます」と挨拶した仲人と新郎側を座敷に通したが、あたしはその後姿をちらっと見ただけで、相手がどんな人かもわからない。
準備が整うまで別室にいたが、覚悟を決めてもやはりどこかで動揺している自分がいるのも確かだった。

いっそ、こんな結婚なしにして…。
そう思ったと同時に仲人が準備が整ったと報告に来てしまい、誰にも気付かれないように溜め息を吐くと、あたしは立ち上がった。

―――あぁ…どうか、素敵な人でありますように…。
顔じゃないとか言っておきながら、この後に及んでめちゃくちゃなことを。

新郎側の前に正座すると、仲人が「この度は、笹森家と都築家の縁談がまとまり誠におめでとうございます。ただいまより結納式を―――」と口上を述べる。
―――都築さんって、言うんだぁ。
失礼だと思いながらも、あたしは正面を向いているが、視線は目の前の彼に向けることができない。
えっ、都築?どこかで聞いたような…名前。

「あっ」

声を上げてしまい、あたしは慌てて口を両手で押さえた。
だって…しょうがないじゃない。
目の前にあたしの知ってる都築がいるんだもの。
それも、優しい微笑であたしを見つめている。

気が動転して何がなんだかさっぱりわからなかったけど、結納は滞りなく済んで祝宴に。
こういうのは両親や仲人さんで盛り上がってもらって、あたしは都築をリビングに呼び出した。

「ねぇ、都築は知ってたの?結婚相手が、あたしだってこと」

窮屈な振袖を早く脱いでしまいたかったけど、そういうわけにもいかなくて、はしたないとは思いつつ、お腹を突き出した格好でソファーに寄り掛かるように座る。

「ごめん」
「ひどい。知ってて、デートにも付き合ったわけ?」

あの時、あたしが『都築がもし、名前も顔も知らない人と結婚することが決まってたらどうする?』って聞いたら、『そういう出会い方もあるかもしれないけど、俺はやっぱり相手のことをちゃんと知って、それで自分も好きになった人と結婚したいけどな』とか言ってたクセに。
なのに自分はこんな決められた相手と結婚するなんて…大体、あたしは今の今まで知らなかったって言うのにどうして都築は知ってるのよ。
それって、ズルくない?

「ごめん。だってさ、笹森さんとデートできるなら断る理由ないし。相手を知ったのは偶然なんだよ。お袋がつい口を滑らせて」
「うちの会社の創業者の孫だったって、ことも」

また、「ごめん」って謝る都築だったけど、やっぱりね。
名前が同じだもん、そうかもって噂も立ってたし、あまりにダサいから疑わなかったけど今の彼をみれば納得するわよ。

「いいけど」
「俺が相手だったら―――」
「都築で良かった」
「え?」
「全部、初めてなんだから」

デートもそうだけど、キスだって…結婚すれば、その後も―――。
全部、全部、都築が初めてなんだから。

「…やっ、ちょ…っ…こんな」

「―――ところで」なんてあたしの言葉は、都築には届いていないようだ。
いきなり覆いかぶさってくるから、びっくりするじゃない。

「都築っ」
「着物を脱がすって、楽しみもあるんだ」
「もうっ」

昼間っから、何言ってるのよ!
考えることが、えっちなんだからぁ。

「あの写真」
「ん?写真?」
「二人で撮ったやつ、俺にもくれないかな」

結婚相手に見つかったりしたら大変と思ったあの写真。
あたしだけの大切な思い出になるはずだった。

「あげるも何も、ずっと一緒なのに」

「そうなんだけど、持っていたいから」と、都築はあの時よりも大人なキスをあたしに…。


好きな人とこれから先も、ずっと一緒。


To be continued...


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