望の心臓の鼓動が、手を伝わってマサトに気付かれてしまうのではないか?それくらい、ドキドキしていた。
30にもなればそれなりに経験はあったけれど、最近は随分とご無沙汰しているし…。
部屋に入ると入口の照明だけを灯して、月明かりに照らされた薄暗い中に二人抱き合う。
「緊張してる?」
「うん、マサトみたいに慣れてないから」
「なんだよその言い方、まるで俺がそういう男みたいじゃないか」
ふて腐れたように言うマサトが、なんだか少年のようにも思えて可愛いかも。
「だって…」
「俺って、そういうふうに見えるみたいだけど、そんなこと全然ないんだ。自分から誘うのも初めてだしさ」
「ほんと?」
「信じてもらえないかもしれないけど」
マサトの手が望の頬に触れると、心なしかその手が震えているようにも感じられた。
自然に目を閉じるとお互いの唇が重なる。
初めは軽く触れるだけのものだったが、段々深いものへと変わっていく。
「…はぁ…っん…」
「いいよ、もっと望の声を聞かせて」
呼吸が苦しくなるくらい舌を絡めて、貪るようにくちづける。
彼の手が望の背中に回るとファスナーを下げて、肩からワンピースを床に落とす。
同じように望の手も、彼のシャツのボタンを器用に外していく。
露になったマサトの上半身は、想像よりもはるかにたくましいものだった。
そっと胸の筋肉に触れると、ピクッと反応する。
「マサト、すごい筋肉。こんなの初めて見たわ」
「これ?鍛えれば、誰でもこうなるんだよ」
と簡単に彼は言うけど、普通に鍛えたってこうはならないだろう。
マサトは望を抱き上げると、ゆっくりベットに横たわらせた。
「そんなに見ないで」
「どうして?服を着てるのがもったいないくらい綺麗なのに」
実際、望の体はマサトが見た―――と言ってもそれほど多くないからあまり比較にはならないのだが―――どの女性よりも、彼女は美しかった。
それだけでも、彼自身が欲情するには十分で…。
ブラのホックを外すと張りのある程よい大きさの膨らみはより一層目を引くもので、淡いピンク色の蕾はツンと上を向いて主張している。
マサトはもう一度望にくちづけると、耳元から首筋を通って鎖骨付近まで唇を這わせる。
真っ白い肌にいくつもの赤い薔薇の花が咲き乱れた。
「…あっ…んっ…」
マサトのガッシリとした大きな手が膨らみの1つに触れて、蕾を弾くと望の口から甘美の声が洩れる。
ゆっくりと優しく揉み解されて、久しぶりの感覚にどう応えていいかわからない。
「…やっ…っ…ん…」
「可愛い、望」
「…そ…んな…ぁっ…んっ…」
まるで処女のような反応に気をよくしたマサトは、尚も責め続ける。
もう一方の蕾を口に含んで舌で転がしたり、甘噛みしたり…。
望の体中を電気が走ったみたいな衝撃が襲う。
「…あっ…ん…」
「ここ、気持ちいいんだ」
「ちがっ…っん…ぁ…」
口では違うと言っていても体は正直で、マサトのされるままに反応してしまう。
ショーツも脱がされて生まれたままの姿になると、なぜか急に恥ずかしさが込み上げてくる。
無意識のうちに足を閉じてしまっていたようだ。
「望、足を開いてくれないと」
「だってぇ…」
「だってじゃないだろう?もう少し濡らさないと、痛いのは望なんだよ」
―――そんなこと言われたって、恥ずかしいものは恥ずかしいんだもの、しょうがないじゃない。
そっと手を掛けられて、足を開かされると生暖かいものが秘部に触れた。
さっきシャワーを浴びておいてよかった…とか、思ってる場合じゃないんだけど…。
「…ん…っあぁ…っ…」
舌で転がされて唇で吸われると、どうにかなってしまいそうになる。
同時に指を入れられて内壁を掻き回され、すぐにでもイってしまいそうだった。
「…あっ…ん…だ…め…イ…くぅ…」
「いいよ、イって」
「…あぁぁぁ…っ…あっ…」
あっけなくイかされて、望の荒い呼吸だけが静かな部屋に聞こえていた。
「…っもう、私だけ」
「膨れっ面も可愛い」
「そんなこと、聞いてないでしょ」
「わかったよ。でも、これからだから覚悟して」
望の額と唇に軽くくちづけると、マサトは下半身に身に着けていた衣類を全て脱ぎ去って自身を彼女の秘部にあてがう。
「俺、ゴム持ってないから生で入れるけど、ちゃんと出すから」
「大丈夫、マサトを直に感じたい」
ゆっくりと確かめるようにマサトが望の中に入ってくる。
「…あぁぁぁ…っ…んっ…マ…サト…」
「望っ」
落ち着いているように見えたマサトも、本当はもう限界だった。
望の中に入ってしまったら、勝手に腰が動いてしまう。
「…あぁぁぁっ…っ…っ…ん…」
「…くっ…の…ぞみ…」
マサトは望の腰に手を掛けて、より深く中へと自身を沈めていく。
「…んっあぁ…マ…サ…ト…イく…っ…」
「…俺…も…」
マサトは寸でのところで自身を引き抜くと望の上に白いモノを解き放って、覆い被さるように倒れこんでしまう。
「マ…サト…」
「ん?」
まだお互い呼吸が荒かったけれど、望がマサトに問い掛ける。
「ぎゅって、抱きしめて」
望のいう通りにマサトは、彼女の体を抱きしめた。
「これでいい?」
「うん、ありがとう」
「これくらいでお礼を言われるんだったら、いくらでも抱きしめるよ」
その夜はずっとマサトに抱きしめてもらいながら、望は朝を迎えたのだった。
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