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Chapter1-2

R-18

金曜日の仕事帰り、慎之介は大学時代の友人に誘われて馴染みの店に来ていた。
週末は瑞希が泊まりに来るのが習慣になっていたから本当は参加したくなかったのだが、友人に強く誘われたのと瑞希に『久し振りなんでしょう?せっかくだから行って来たら?私のことなんて、気にしなくてもいいからね』という言葉に甘えた形になった。
―――瑞希は、優しいからな。
それでも瑞希は家で待っていてくれるというので、慎之介はなるだけ早く切り上げて家に帰るつもりでいた。
時刻は夜9時を回ったところ、一次会はお開きになってみんな二次会に向かおうとしている時だった。

「俺、帰るよ」

慎之介の言葉に周りの連中が、ピタリと足を止めた。

「何だよ。お前が来なきゃ、盛り上がらないだろう?」
「ほんと悪い」
「そうだぞ?慎之介がいないと、女の子も相手にしてくれないんだよ」

慎之介も、それが一番の目当てなんだとはわかっていたことだったが…。

「ごめん。俺、近々結婚するんだよ」
「えっ?嘘だろう?」

みんなが驚きの顔で、慎之介を見ていた。
いずれ言わなければならないことだったから、慎之介はこの場を借りて言ってしまうことにした。

「だってお前、彼女いないって言ってたよな?」

確かに2週間前まで彼女はいなかった。
瑞希のことはずっと想っていたけれど、彼女とかそういうのを通り越して結婚まで話がいってしまったのだから考えてみればすごい話だと思うが。

「本当だよ。だから、前みたいには遊べないんだ。悪いけど、そういうことだから」

それ以上言わずに、慎之介は早々にその場を立ち去った。
それより、早く瑞希に会いたかったから。
週末がこんなにも待ち遠しいなんて、思いもしなかった。
―――早く結婚しなきゃ、俺の方が持たない。
なんだか、これじゃあ逆だよな。
慎之介は一人苦笑しながら、瑞希の待つ家路へと向かう。

ドアのブザーを押すと走って来たのか、瑞希が少し息を荒げてドアを開けた。

「お帰りなさい」
「ただいま」
「慎之介、こんなに早く帰って来てよかったの?」

瑞希は慎之介のことだから、午前様を覚悟していたのに時計を見るとまだ10時になろうとしているところ。

「いいんだよ。瑞希に会いたくて、早く帰って来たんだから」

そう言って、慎之介は瑞希を抱き寄せるとただいまのキスをする。
少しお酒臭かったけど、瑞希に会いたくて早く帰って来たのだという慎之介の言葉が嬉しかった。

「今日の飲み会は、大学時代のお友達だったんでしょ?楽しかった?」

瑞希はキッチンで熱いお茶を入れながら、慎之介に問い掛ける。

「あぁ、結構久し振りに会ったんだけど、みんな変わってなかったな」
「二次会とかなかったの?ゆっくりしてくればよかったのに」

瑞希はお茶を持って、慎之介の座っているソファーの隣に座る。

「はい、お茶」
「ありがとう」

慎之介は、美味しそうに瑞希の入れたお茶を飲んでいた。

「誘われたけど、断った。みんな俺が帰るって言ったらすごく驚いてさ、何でだとか聞かれたから結婚するって言っちゃった。まずかったかな?」
「え?」

瑞希でさえも、まだ友達には結婚のことを話していなかった。
別に隠しているわけではなかったけれど、なんとなく言いそびれていたところがあったし…。

「そんなことないわよ」
「今までの俺ってすごく遊び人だったからさ、みんなそのノリで誘って来るんだよ。だから、俺が帰るって言っただけでもすごく驚いてたのに結婚だもんな。きっと、今頃はそれをネタにされてると思うけど」

慎之介が結婚なんて言い出す相手はどんな女性なのか、みんなが噂している様子が目に浮かぶようだった。

「きゃっ」

突然、慎之介は瑞希を抱き上げると自分の膝の上に向かい合って座らせた。

「もう、何するのっ」

恥ずかしがって降りようとする瑞希の腰をしっかり抱きしめて、慎之介は彼女の胸に顔を埋めた。

「俺、早く瑞希と結婚したい」
「慎之介?」

瑞希は、慎之介がこんなことを言い出すとは思ってもみなかった。

「瑞希とこうやって、ずっと一緒にいたいんだ。一瞬でも、離れていたくない」

瑞希は、そんな慎之介の髪をそっと撫でる。
見た通りにとても柔らかいその髪に触れながら、気持ちは慎之介と同じ。

「私も、慎之介とずっと一緒にいたい」
「瑞希」

慎之介は瑞希の胸から顔を起こすと、どちらからともなく唇を合わせた。
初めは啄ばむようなくちづけも段々と深いものになり、お互いの舌と舌が絡まってピチャピチャと音を立てる。
慎之介の手が瑞希のカットソーの中に入ってきて、強引にブラを捲くり上げた。

「イヤぁんっ!こんなところで、恥ずかしい」

瑞希は彼の膝に跨って座っているうえに、胸が露になった状態がこの上なく恥ずかしかった。

「今日は、瑞希を全部見せて」

既に硬くなっているピンク色の蕾に慎之介が吸い付くと甘噛みする。

「イヤぁ…っん…っ…」

舌で転がされて甘噛みされて、反対側の胸は彼の手によって揉みしだかれていた。

「…やぁっ…っ…ぁ…」
「瑞希、ちょっと腰上げて」

慎之介に言われた通り、瑞希は腰を上げて膝立ちになる。
スカートは既に腿の部分まで捲くれていたが、そこへすかさず慎之介の手が滑り込みショーツの間から指を入れられて内壁を掻き回される。

「…あっぁぁぁぁ…そっ…んな…っ…イヤぁ…んっ…」
「瑞希、イヤじゃないだろう?」
「…だってぇ…っ…あぁぁぁぁ…っ…」

瑞希は慎之介の首にしがみついて、イッてしまいそうなのをなんとか耐えていた。

「…やぁぁぁっ…っ…イっちゃ…うっ…っ…」
「瑞希、いいよイって」
「…はぁぁぁぁ…っん…っ…ぁ…っ…」

瑞希は呆気なくイってしまい、慎之介に覆いかぶさるように倒れた。

「もうっ、私ばっかり」

瑞希は自分だけこんな格好でイかされてしまい、かなり不満。
―――こんなんで、怒る私も私なんだけど…。

「それじゃあ、今度は瑞希が俺を気持ちよくして」
「え…」

そう言われても、さすがに瑞希もそういうことはやったことがない…。
―――無理っ、ぜーったい無理!

「俺のここ、もう我慢できないって言ってるんだけど」

慎之介のモノは、ズボンが弾けんばかりに主張していた。
瑞希はかなり恥ずかしかったが、いつも自分だけというのが悔しくて仕方なく彼のズボンに手を添えた。
ベルトを外してファスナーを下ろすと慎之介が少し腰を浮かせてもらって、ボクサーパンツと一緒に膝までずり下げる。
間近で、それも明るいところで見るそれは、まるで別の生き物のようにグロテスクだったが、それも彼の一部なのだと思うと自然に手が触れていた。
根本から上に向かってしごくと、思わず慎之介の声が漏れる。
そして、そっと慎之介自身に瑞希は愛しむようにくちづけ、そのまま先端を咥える。

「慎之介、気持ちいい?」
「あぁっ、気持ちいいよ」

床に降りて彼の足の間に膝立ちし、上目遣いに慎之介を見るとかなり苦しそうな表情をしている。

「瑞希、やばい出ちゃう」
「いいわよ、出して」

その直後に白いものが、一気に瑞希の口の中に溢れ出した。

「…うぇっ…ゲホゲホッ…」
「瑞希、飲んじゃった?」
「うん、ダメだった?」
「ダメじゃないけど、そこまでしてくれなくてもいいよ」

瑞希の負けず嫌いなところに付け込んで言ってしまったが、慎之介はまさか瑞希がここまでしてくれるとは正直思わなかった。

「それより俺、もう我慢できないよ。早く瑞希の中に入りたい」
「うん」
「瑞希、ゴム着けて」

急いで寝室からゴムを持ってくると、彼のそそり立つそれにゴムを着ける。

「今日は、瑞希から入れて」
「え?だって…そんなのわかんない」

瑞希は自分から入れたことがなかったので、そういうふうに言われてもどうしていいのかわからなかった。
戸惑う瑞希に慎之介は、大丈夫だからと

「大丈夫、できるからやってみて」

瑞希は自らショーツを脱ぐと彼のそれを左手で押さえて、自分の場所に宛がい右手で広げて少しずつ腰を下ろす。

「…っ…んぁっ…はぁっ…っ…」

慎之介に入れてもらうのとは違う別の快感が、瑞希を襲う。
我慢できなかった彼の手が、瑞希の腰を掴むと一気に下ろした。

「…んぁっ…っ…あぁぁぁ…っ…」

自分の重みでいつもなら届かない場所まで、彼のモノが入ってくる。

「瑞希、動いて」

瑞希は、慎之介の言われるままに腰を動かす。
恥ずかしさより、今は彼と一つに…。

「…はぁぁぁっ…っ…ぁん…っ…」

慎之介の手が瑞希の胸を揉み続ける、そして空いている方の手が彼女の茂みの中を割って入りその奥の小さく主張している蕾を刺激する。

「…やぁっ…あぁぁぁぁぁっ…ダメっ…そこっ…っ…んぁっ…」

段々、瑞希の腰の動きが早くなり、我慢できなくなった慎之介が下からも突き上げる。

「…んっ…ダメぇ…はぁっ…イっ…ちゃ…う…っ…」
「俺もっ…」

最後の一突きで、二人ともイってしまった。
お互い繋がったまま、暫く動くことができなかった。

「なんか、服着たままって妙にエロいな」

慎之介の言葉に瑞希は自分の状況を見て真っ赤になった。
するとあろうことか、慎之介は繋がったまま瑞希を抱きかかえて立ち上がろうとした。

「…ちょっ…と…イヤ…っぁん…」
「離れたくない」

瑞希は慎之介にしがみついたまま、寝室に運び込まれた。
そこでやっと彼が抜くと瑞希の着ていたものを脱がせて、自分も服を脱ぎ彼女の上に圧し掛かった。

「えっ…まだ、ヤルの?」
「当たり前だろう?一回くらいじゃ満足できない」

―――そんな…。
また、腰が立たなくなるまでスルつもりなんだわ…。
瑞希は慎之介の体力につくづく感心したが、これでは身体がいくつあっても足りない。

そんな瑞希の思いなんて、慎之介が気付くはずもなかった。


※ このお話はフィクションです。実在の人物・団体とは、一切関係ありません。作品内容への批判・苦情・意見等は、ご遠慮下さい。
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